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江戸の狂画・奇想画(その八) [腹筋逢夢石]

その八 山東京伝・歌川豊国らの「鷺・亀」

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『腹筋逢夢石(山東京伝作・歌川豊国画)・初編』所収「鷺・亀」

 右側が「鷺」、「此の浅い所で一寸稼ぎましょう。」 あゝ、ぞんぶり、あゝ、ぞんぶり。
「はて、おぞい(のろまの)泥鰌めだ。せめて、だぼ鯊(はぜ)でもしめたいものだが。」
 左側は「亀」、「今日は豪勢にいゝ天気だ。こうまた浮草の花盛りを見ながら、甲羅を干すのは、いゝ心持だ。」「鮒よ、手前大分ひょろつくな。ごみにでも酔ったのか。泥鰌よ、気をつけろ。今、鷺が飛んできたぜへ。」

〇 戯作者・山東京伝は、浮世絵師・北尾政演(まさのぶ)、その人である。その「新美人合自筆鏡」が、「国立国会図書館デジタルコレクション」で公開されている。この絵本は、北尾政演、即ち、山東京伝が、天明四年(一七八四)、二十四歳の春、蔦屋重三郎から出したもので、当時の、浮世絵師・北尾政演が心血を注いだ傑作画である。

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「新美人合自筆鏡」(絵本)の中の一枚


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