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鴻山の「妖怪山水画」(世伝百鬼図) [高井鴻山]

その一 世伝百鬼図

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世に伝う百鬼の図 → 世に問いたい 私の百鬼の絵を
土佐と狩野と   → 土佐派と狩野派と
二家は佳(よ)からざるに非(あら)ず → この二派が駄目だというのではない
籬下(りか)に立つを願わず → この二派に因ることを願わないだけである
筆を走らせ妄りに塗抹(とまつ)す → 筆を走らせ 一途に 塗ったり 消したり
現れ来る百鬼の奇 → 現れ来るのは 百鬼の奇想画
人言う是何物ぞ → 人は言う 是は何物ぞ
予亦之を知らず → 私もまた 是が何物か分からないのです

高井鴻山( たかいこうざん)

1806-1883 江戸後期-明治時代の豪農。
文化3年生まれ。京都で梁川星巌(やながわ-せいがん)、江戸で佐藤一斎に儒学をまなぶ。天保7年の飢饉には信濃(長野県)小布施に帰郷して窮民を救済した。詩文,書画をよくし、晩年の葛飾北斎(かつしか-ほくさい)を小布施にまねいた。維新後、東京と長野に高矣(たかい)義塾をひらいた。明治16年2月6日死去。78歳。本姓は市村。名は健。字(あざな)は子順。通称は三九郎。


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