SSブログ

北斎(その十一) [北斎]

(その十一)The Six Master Poets(「六歌仙」)フリーア美術館蔵(「オープンF|S」)

六歌仙.jpg

The Six Master Poets
Type Album leaf
Maker(s) Artist: Katsushika Hokusai 葛飾北斎 (1760 - 1849)
Historical period(s) Edo period, 1760-1849
Medium Ink on paper
Dimension(s) H x W: 33.2 x 69.3 cm (13 1/16 x 27 5/16 in)

(留書き)

『古今和歌集』の序文に記された六人の代表的な歌人のこと。僧正遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大伴黒主の六人を指す。

…そのほかに、ちかき世に、その名きこえたる人は、すなはち僧正遍昭は、哥(歌)のさまはえたれども、まことすくなし。たとへば、ゑ(絵)にかけるをうな(女)を見て、いたづらに心をうごかすがごとし。
ありはらのなりひらは、その心あまりて、ことばたらず。しぼめる花のいろなくて、にほひのこれるがごとし。
ふんやのやすひでは、ことばはたくみにて、そのさま身におはず(負はず)。いはば、あき人(商人)のよききぬきたらん(着たらん)がごとし。
宇治山の僧きせんは、ことばかすかにして、はじめをはり(始め終り)、たしかならず。いはば、秋の月をみるに、あかつきの雲にあへるがごとし。よめるうた、おほくきこえねば、かれこれをかよはして、よくしらず。
をののこまちは、いにしへのそとほりひめ(衣通姫)の流なり。あはれなるやうにて、つよからず。いはば、よきをうなの、なやめるところあるににたり。つよからぬは、をうなのうたなればなるべし。
大伴のくろぬしは、そのさまいやし。いはば、たきぎおへる山人の、花のかげにやすめるがごとし。
このほかの人々、その名きこゆる、野辺におふるかづらの、はひひろごり、はやしにしげき、このはのごとくに、おほかれど、うたとのみおもひて、そのさましらぬなるべし。
— 『古今和歌集』仮名序

共通テーマ:アート
北斎(その十)北斎(その十二) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。