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奇想画周辺(達磨二) [竹田春信]

奇想画周辺(二)「達磨遊女異装図」(竹田春信筆)

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「達磨遊女異装図」(竹田春信筆)心遠館蔵

 達磨が遊女の着物を着て、遊女が達磨の法衣を着ている。遊女はともかくとして、この達磨は奇妙奇天烈である。さながら「おかま・達磨」「女形(おやま)・達磨」である。達磨は「聖なるもの」、遊女は「俗なるもの」、その二人が着物を取り換えて、「聖なるものに俗を見・俗なるものに聖を見る(?)」ことをテーマにしているとか(『日本絵画のあそび・榊原悟著・岩波新書)。
 この竹田春信は、伝歴未詳の浮世絵師だが、梅翁軒永春と同一人物とかと言われている。作画期は元禄から享保の頃にかけてで、肉筆浮世絵を得意とし美人画を描いた。
 京都の曽我蕭白は、この江戸の浮世絵師などを知っていたのかどうかは不明だが、蕭白の「見返り達磨」と形相は似ている感じがする。

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