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狂画の鬼才「河鍋暁斎」(その九) [河鍋暁斎]

(その九)「風俗鳥獣画帖」(その二 阿国歌舞伎・其二・散楽)

散楽.jpg

「風俗鳥獣画帖」(その二 阿国歌舞伎・其二・散楽)絹本着色 (各一九・一×一四・六cm)
『特別展覧会 没後一二〇年記念 絵画の冒険者 暁斎 近代へ架ける橋(京都国立博物館)』所収「作品解説9」

■散楽(さんがく)
散楽とは、中国から伝わった、滑稽な物まね、曲芸、呪術など多種多様な芸一般を広く指す。のちに散楽が発展して能・狂言の元になった。
■能・狂言の先祖
もともと散楽は寺社の祭礼で演じられ、国土安穏〔こくどあんのん〕・天下泰平〔てんかたいへい〕を祈祷する事を主な目的としていた。 その後いつしか、一般庶民の娯楽となり、散楽が訛って猿楽(さるがく)となった。大道芸としての道を歩んだ猿楽は、散楽よりもより大道芸的な要素の濃いものになり、また、猿楽とは別に、散楽と農村で行われていた楽芸とが結びついてできた、「田楽」というものが現れた。この芸能は、もともと農村の田植えを囃し立てる為に生まれ、発展した。その後、猿楽と田楽は現在の能・狂言へと向かって融合・発展していった。
■多種多様な芸
散楽の内容は、主に曲芸や軽業、物まね、呪術、奇術などである。今の中国雑技団のような曲芸や軽業〔かるわざ〕、猿の物まね、「火を吹く術」「刀を呑む術」といった呪術を見せたりと、多種多様な芸があった。散楽は日本古来の芸能の影響を受けて、やがて猿楽と言う芸能に発展し、そこから台詞と仕草による滑稽な物まね芝居が「狂言」へ、音楽と舞踊による活劇が「能」になった。

http://iroha-japan.net/iroha/C04_vaudeville/03_sangaku.html

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